わたしたちは、NPO法人として、社会に価値をもたらす事業を展開しなければならないという使命を持っています。
当法人は、こどもたちの体が柔らかくなる、身体能力が向上する、そして保護者の方々に満足してもらう、ということを達成すると同時に、指導する講師の方々の生活を支えることを重視し、その結果、教わる側・教える側の両方が幸せになれることを目指しています。世の中に体操教室はたくさんありますが、体操教室で売上を伸ばすことは非常に難しいと言われています。わたしたちは非営利団体として、わたしたちの理想を実践しながら、健全な体操教室を継続的に運営するという難しい課題にチャレンジし、社会に必要とされる存在になりたいという思いを抱いています。これがわたしたちの大切な経営理念であります。
2014年3月の法人設立から、アクロ体操の普及と選手育成に邁進してきました。日本体操協会の支援を受けながら各種海外の大会に出場し、特に2度の世界年齢別大会と、アジア選手権大会に出場できたことは最大の成果です。
また2022年には、初めてのクラウドファンディング、初めての自前の資金での海外遠征事業を実施し、ラスベガスで開催された「VIVA FEST 2022」のチーム演技部門で4名の選手が優勝することができました。
2023年には多くの体制の変化がありました。まず、体操協会との協力関係を解消し、11月の尻手スタジオの閉鎖と共にアクロ体操の普及活動を終了しました。経営陣も大きく変更し、事務局部長であった私が、経営の中心に立つことになり、2023年12月より、新体制を発足させました。
新体制の目標は明確です。まずは、変わらないこと。私たちは、ストレッチに重きを置くNPO法人ACROの唯一無二の体操指導に自信を持っています。それは、変わらぬ価値を今後も社会に提供します。日々の研究と研鑽を怠らず、変える必要があれば修正を加えながら、価値のある方法論をこれまで同様に実践します。
次に、変わること。健全な体操教室運営の継続を改めて目指します。日々の体操教室業務、選手育成業務、人材育成業務、事務局運営業務、財務状況の情報公開等、当たり前のことを円滑に回すこと、社会の動向に合わせて給与を上昇させボーナスを支給すること、売り上げの余剰を選手の育成等に活用し海外遠征を成功させることです。
最後に、未来を変えることです。体操教室を取り巻く環境は年々厳しさを増しています。レッスン場所の確保、指導者確保のための適切な給与体系の整備、慢性的な人材不足、海外遠征を決定的に難しくした昨今の円安、等の社会課題に対して、解決を図るべくヴィジョンを持って事業を展開していくことが重要です。そして何より、預かったお子さまがどのように成長したのか、という保護者の方々の厳しい評価に応え、こどもたちの未来をサポートすることです。
これら3つの点に関して、こだわりを持って、愚直に毎日のレッスンを積み重ねることこそ、他社では真似できない、わたしたちの強みであります。これらの強みを生かして、高い専門性と職業倫理感を持って体操教室運営を展開し、おこさまの成長を通じて、その先におられる保護者の方々の思いに応えます。さらに、各取引先の皆様に思いを馳せ、社会と繋がり、世の中をよりよくする一端を担えるよう、これからも一生懸命に励んでまいります。
特定非営利活動法人ACRO 理事長
林 雅之
Copyright © NPO ACRO